1月24日 くもり
沢を渡ると暗い杉林に入る。石切り場の跡をのぼって、一息つくと右手に、お峰岩。左手奥に山姥洞窟がある。先ずはこの洞窟。昔はトウトウと水が流れ、穴も深かった。地震で塞がって、浅くなり、流れも変わったとか?。今にも落ちてきそうな岩。覗くと何か生き物の気配を、妖気のようなものを感じさせる穴。いかにも山姥がいそうな、、、、
山姥で思い出すのは鯖。荷車いっぱいの塩さばを積んで牛方が峠へさしかかる。と、不気味な声に呼び停められる。「鯖を置いてけぇー」 「さばを喰わせろー」。子供に読み聞かせる昔ばなし。ここは本気で声にする。「さばをくわせろー」。大の鯖好きで、塩焼き、煮付け、味噌煮、しめさば、棒ジメ、、きりがない。荷駄に揺られて味がなれ、山姥が食う頃には絶品だったのではないか。
トトロのように昔はいたが今はもういない。もっとも、もっと身近にいるのかもしれない。が、確かめる勇気はない。